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内容説明
ハーバード大学出身のエリート、マクシミリアン・ドノバンはニューヨークを本拠に活躍する都市開発プランナー。大規模なプロジェクトの依頼を受け、ケンタッキー州ルイビルに視察にやって来た。折しもダービー・フェスティバルで、町中がわきたっている。市庁舎の前を歩いていたマクシミリアンは、いきなり誰かにぶつかられ、服にワインを浴びせかけられた。相手の女性は謝るどころか腹立たしげに捨てぜりふを吐く。「あなたにディズニーワールド行きをふいにされたわ」どうやら彼は、レースの真っ只中に踏みこんでしまったらしい。ワインの入ったグラスをトレイに載せてコースを走り、ウエートレスの腕前を競うこのレースの賞品は遊園地の招待券。絶対に今日のレースに勝ちたいと練習を重ねてきたローアンは、ささやかな夢を一瞬のうちに打ち砕いた男の顔を厳しい目つきでじっと見つめた。オランダのデルフト焼きのブルーを思わせる彼女の青い瞳。だがマクシミリアンには、そこに浮んだ絶望の意味がわからない。



