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内容説明
7年前、運命に引き裂かれた初恋の人と再会すること―。それはテサが心の中に大切にしまってある祈りにも似た思いだった。真夏の太陽が照りつけていたあの日、テサはマクリーン牧場の長男デンバーと乗馬に出かけ、誰もいない尾根で初めて愛を確かめあった。ふたりが情熱の心地よい余韻に浸っていたとき、とつぜん馬屋から火の手があがり、灰色の煙が立ちのぼった。デンバーは馬を走らせて現場に急ぎ、テサの目の前で、燃えさかる炎の中に飛び込んでいった。焼け跡からは彼の両親が死体で発見され、彼も瀕死の重傷を負った。その後、テサの父親が放火したという噂がまことしやかに流れ、デンバーは彼女との面会を拒んだまま、ロサンゼルスの病院へ移り、それきりテサの前から姿を消してしまった。以来、マクリーン牧場に残り、牧場をきりもりするテサの胸には、デンバーへの思いが耐えがたい痛みとなって残っている。そして、それは叔父の死を聞いて、7年ぶりに牧場を訪れたデンバーにとっても、苦い思い出として残る夏の1日だった…。




