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内容説明
八年前、ジュリエットは自分で人生を切り開くために、再婚した母親を残し、無一文同然でテキスサの田舎町を飛び出した。そのときの持ちものといえば、粗末なスーツケースだけ。それが今や、高級品専門の家具ショップのオーナーとなり、付き合っている富豪の建築家テート・ロウは、西海岸でも指折りの名士で、やがては上院議員になろうかという男だ。なにもかも順調だった。ジュリエットの理想である安定した平穏な生活が、もうじき自分のものなるはずだった。しかし、奇妙な老婦人モーとの運命的な出会いによって、すべてが狂っていく。母親にまつわるまいまわしい過去がジュリエットを苦しめ、風変わりな甲胄師ロッコ・マリアーニの出現で、事態はますます混乱してくるのだった。