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内容説明
クリスマスを間近に控えたオレゴン州の田舎町モンタラ。マロリーは競売会場の長椅子に義父のジムと座り、競売にかけた貨物トレーラーがいくらで売れるかを見守っていた。夫のニールを自動車事故で失つて半年、残された負債に苦しみながらも、何とか農場を切りもりしてきた。だが、今回の痛手は大きかった。クリスマスツリー用の木を出荷する直前になって販売業者が倒産し、出荷のめどが立たなくなったのだ。考えた末に、彼女は農機具を売って資金を作り、自分たちの手でツリーを出荷することにしたのだった。トレーラーの値段は4500ドルから5500ドルまではね上がった。誰が値をつけたのか確かめようと、会場の後方を振り返った彼女は、あわてて顔をもとに戻した。どうして彼がここに?どうして私のトレーラーを彼が?カウボーイハットの奥からじっとにらみつけている視線に耐えながらマロリーは、その男ブレーンとの苦い過去を思い出していた。