内容説明
トルコブルーの瞳、つややかなブロンド。そしてまぶしいほどにすらりと伸びた長い脚。二十三歳のモリーは、今、パリで人気絶頂のモデルだ。ヌードモデルとして画家や彫刻家たちに引っぱりだこの彼女は、“ビーナスのモリー”の愛称で大活躍している。しかし、父のジェディディアが再婚するにあたって、故郷のミシシッピ州チュープロに帰ってきた彼女のもとに、父の再婚相手のグローリー・エセルが、息子のサミュエルをつれて挨拶にやってきた。銀行頭取のサミュエルは、自他ともに認める仕事一筋の堅物男。ハンサムで鋭く輝く黒い瞳をした彼は、目の前の奔放なビーナスに心惹かれながらも、その気持ちを否定しようとやっきになる。