内容説明
フットボールの試合でけがをしたブライアンは、目と耳と頭ははっきりしているのに、口はきけず、体は麻痺したまま、もう五年もベッドに寝たきりになっている。そんな彼の付き添い療法士としてベスがタワーズ家にやってきてから、半年になろうとしていた。医者からは、ほとんど見捨てられていたにもかかわらず、希望を捨てなかったベスは、機能回復訓練の手を抜こうとしない。二人はしだいに、患者と療法士の関係をこえた感情を抱きはじめ、訓練を通して体が触れ合うたびに、意識するようになっていた。そんなある日、まったく突然ブライアンが口をきいたのだ。