内容説明
女性のみが体験する生命の神秘―サンティナは助産婦として分娩室にはいるたび、この出産という厳かな儀式に深い感動を覚えてきた。しかしそんな彼女の神経を逆撫でするような映像作家カル・マーシーが、前衛芸術家のたむろするマンハッタンのトライベッカからやってきた。サンティナの勤める分娩センターでドキュメンタリー映画を製作するために来ているのだが、おかげで施設内の平和で静かな雰囲気がぶちこわしなのだ。そのうえチャーミングな笑顔でやたらと彼女に愛想をふりまく。無視してかかろうとしてもついついかれのユニークな人柄にひきこまれていくサンティナだった。