内容説明
別れた夫のジェフがアニーの実家から届けてくれたしわだらけの手紙には、読みにくい字で一言“ハミングバード・ヒル”と書かれていた。アニーが十一年前に恋人のコーディーと取り決めた緊急を意味する暗号だ。結婚の約束をしながら、黙って姿を消したコーディーが、なぜ、いまになってこんな手紙を―いぶかしみながらもアニーがかつての約束の場合、ハミングバード・ヒルの山荘に行くと、再会したコーディーは、何もかきずにかくまってくれと頼む。傷つき、シャノンという幼い少女を連れた彼に、いったい何があったのだろうか。娘のリナとともにサンタモニカの自宅に二人を迎え入れたアニーだが、いつまでも心を開かぬコーディーと、彼に疑惑を抱くジェフとの間で板挾みとなる。一方、ボストンの有力者の息子からの依頼で、コーディーを妻殺しの犯人として追跡する私立探偵のポロは、事件の真相と、彼の過去にまつわる重大な秘密を探りあてる…。