内容説明
ぼくはどう。あなたの小説の登場人物になれないかな。ライダー・カントレルは、百パーセント魅力的な笑みをたたえて、ブリアナに尋ねた。あなただったら、十分にヒーローの資格あり―ブリアナは、心からそう答えた。実際、ライダーは男性的魅力にあふれていて、ブリアナは自分でも驚いたことに、少し前に会ったばかりのこの男性に、たちまちすっかり心を奪われた。ブリアナ・セント・クレアは売れっ子の歴史ロマンス作家。アメリカ南西部をめぐるキャンペーン旅行の途中、テキサス州ダラスの書店でのサイン会で彼に声をかけられ、誘われて一緒に食事に行ったうえ、キスまで許してしまった。次の日夕刊を見て、彼の近づいた目的を知り、ブリアナは愕然とする。