- ホーム
- > 和書
- > 新書・選書
- > ノベルス
- > ハーレクインシリーズ
内容説明
ラモン―ターニャは迎えに来ているはずの彼を目で捜した。ニューメキシコ州、マンサナレスのバス・ターミナル。ラモンには、十五年前、私の結婚式の披露宴で会ったきりだ。あのころ彼は、やどくやせて眼鏡をかけた、まじめな大学生だった。今ではもう、三十代半ばぐらいのはず。ターニャはバスの窓から、それらしい男性を見つけて胸がざわめいた。あれが、ほんとに私が昔、披露宴で一緒にダンスをした人?ターニャは信じられない思いで、目をこらした。やっぱりそうだ。彼に間違いない。眼鏡はもうかけていないけれど、一目で夫のビクターのいとこだとわかる。漆黒の髪に、まっすぐとおった鼻筋、高い頬骨…。ラスト・チャンス農場のリーダーで、私の息子、アントニオの養父。私は、息子との十一年間の空白を埋めるために、彼のもとにやってきた。農場で働く料理人として、息子には母親とは告げずに。すべては、ビクターとの結婚後に起こった悲劇のせいだった。私が、たび重なる夫の暴力に追いつめられ、彼を銃で射殺してしまったことの…。
感想・レビュー
-
- 和書
- ご縁のお結び