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内容説明
シエラネバダの山麓の小さな町の教会で、いつもの日曜礼拝に出ていたエビーは、突然、誰かが深い悲しみに泣き叫んでいる声を聞いた。ただしそれは、彼女以外の誰にも聞こえない、心の声。エビーには、人には聞こえないものが聞こえ、見えないものが見え、そして人の心にふれることのできる、特別な力があるのだ。その声が、静かに隣に座っている大柄な男、エリックのものだと気づき、エビーは思わず、手を重ねてしまった。彼の苦しみを癒してあげたくて。だが、エリックはその手を振り払い、嫌悪を浮かべた目で彼女をにらみつけた。エビーも、人の心に踏みこむことは二度としないと心に誓って、彼のことは忘れようとした。けれども、ふたたび彼と体がふれたとき、エビーは幻を見た。降り注ぐ陽光のなかで愛しあう、ふたりの姿を…。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
糸車
30
父から逃れるために転々と引っ越しをしていたヒロインと妻を亡くし三人の子を抱えて郷里に戻ってきたヒーロー。ふたりの初対面の特殊なふれあいにあっ、これ超能力もの?と気づいて少々へこんだのですが、ヒロインが特殊能力に目覚めたきっかけは二人の姉との強い絆が起こした奇跡。ろくでなしの父のせいで彼女は辛い思いをします。ヒーローとの恋、子ども達に対する愛情あふれる態度、疎遠になっていた亡妻の母との距離をヒロインが取り持つ様など人間関係の細やかな描写がとてもよかった。ひとつ気になるのはヒーローも特殊能力があったってこと?2015/07/28