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内容説明
グレースは赤ん坊のときに、修道院に捨てられていた。最近になって修道院から彼女のものであるというロケットを受け取ったが、それ以来、不思議な夢を見るようになる。調べてみるうちにたどりついたのは、三十数年前の新聞。大富豪の孫娘であるエリザベス・ホリスターの失踪を報じる記事だ。自分の出生について知りたい。どんな両親だったのか…。グレースは真相を求めてホリスター邸を訪れた。エリザベスの祖母バージニアはグレースを見て涙ぐむ。ロケットは確かに、彼女が愛する孫娘に贈ったものだというのだ。だが傍らに控える、彼女の甥のポールのまなざしは冷たい。わたしがホリスター家の財産をねらっていると思っているんだわ。そして屋敷に滞在することになったグレースは、また夢を…。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
糸車
21
一度読んだだけでは理解できなかった部分があって確認しながら再読。修道院に捨てられたヒロインが身につけていたペンダントが見せる不思議な夢。彼女は30年前誘拐された大富豪の孫娘かもしれない。けれど夢はそれだけで終わらず、悲劇的な事件の顛末を伝えることに。誘拐されたエリザベスがヒロインじゃないのなら、何故彼女がペンダントを持っていたのか。誘拐犯と思われるベビーシッターは身代金を請求しなかったのか。ヒーローが容易に本心を見せないのでヒロインが可哀想で。彼女が家族の愛だけを求めていたと信じてくれる場面にほっと安堵。2016/02/21
akiyuki_1717
3
設定は好みだったけれど、ペンダントが夢を見せるというところが受け入れがたかった。もっとぼんやりとした夢なのかと思いきや、人間の目で見た夢ではなく、ペンダントが見た事実を触れている人間に見せるという魔力的なもので、残忍なシーンでペンダントが盗まれてポケットに入っていたときの出来事も鮮明に再現されるなど、読み手を錯乱させたいだけの描き方に終盤にきて読みたい欲が失速してしまった。ヒーローは終始嫌な奴で、嘘発券機まで持ち出す始末。終盤もヒロインを愛してプロポーズしたとは思えない行動ばかりで、読後感は良くなかった 2019/11/22