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内容説明
青白い顔をすっぽり隠すほど大きなサングラスをして、ダナはリハビリセンターの入口に立った。左膝のうずきをこらえながら歩行器を握りしめる。優秀なセラピストがいると言われて来たのだけれど、こんな小さな施設でよい治療ができるのかしら。だが、目の前に現れたセラピストのマイケルは、てきぱきと診断し、歯に衣を着せないものの言い方をした。リハビリの成果があがるか否かは患者自身にかかっているのだ、と。あまりの痛さに涙がにじむが、体を支えてくれる手に頼もしさを感じて彼がセラピストだということを忘れそうになる。「女性の体を支えるのがお上手ね」動揺を隠そうとして言ってみた。あたたかなまなざしが返ってくる。が、それもダナがジャーナリストだと知るまでの笑顔だった。
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