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内容説明
「結婚式を中止にしたいの」式の二日前、ジュディは両親に言った。ベンを愛していないとわかった以上、結婚なんてできない。でも、継父のジムが経営する建設会社は傾いていて、ベンが投資するはずの二十五万ドルを心待ちにしている。母親の猛反対に遭い、彼女は結局式に臨んだが、花婿は現れなかった。ベンはジムの会社が差し押さえになったと知り、結婚祝いにもらった二十五万ドルを持って姿をくらましたのだ。ジュディはあまりの恥ずかしさに周囲の目を逃れ、控え室にひとりたたずんでいた。そのとき声をかけてくれたのが、花婿の付添人のジェイクだった。彼は過去に一度ベンに命を救われたことがあり、いいかげんな男とは知りながらも、なにかと援助していた。巨額の祝い金を贈ったのもジェイクで、彼こそが本物の富豪だった。ジュディは打ちひしがれた顔を上げて彼を見た。「ここから連れ出して」ふたりはそのままジェイクの車に向かい、教会から逃げ出した。