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内容説明
リンゼイはうんざりしていた。こんなひどい吹雪の中、苦手なヘリコプターに乗って、この世で一番憎い男に会いに行くなんて最悪だわ!その男ダニエルは、開発会社の辣腕社長として知られる人物だ。三年前、両親を亡くし妹をかかえて家計を支えていたリンゼイを、ささいな理由でくびにした張本人でもある。憎んでも憎みきれない相手とは、ダニエル・マッキンリーのことだ。そして今リンゼイは、職を失った彼女を雇ってくれた社長の代理としてある交渉のために山の中にあるダニエルの屋敷にやってきたのだ。結局、交渉はまとまらず、しかも猛吹雪のためにヘリは飛べないという。こんな男と雪の中に閉じこめられるなんてまっぴらよ!もうすぐクリスマスだというのに。ところが彼は平然として言った。「さあ、僕たちはこれからルームメイトだよ」。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
糸車
19
入院した社長に代わって重要な仕事を任されたヒロイン。交渉相手は元勤めていた会社の社長。2年前、彼女の些細な発言が元でいきなりクビにされ、簡単には言えない複雑な事情がそれぞれにあって、猛吹雪の中、ロッジに閉じ込められた間に徐々に明らかにされる。なんせ狭い建物の中で登場人物3人だし、電話でやり取りする相手を入れても5人。閉塞感半端ない。欧米のクリスマスって特別なんだろうなあとか思いつつ、好きな作家さんだけど心浮き立つ場面があまりにも少なくて、どんより。ヒーローがヒロインの幼い妹を連れて来てくれる場面にほっ。2019/06/25