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内容説明
リンゼイ・メジャーはピンチに追いこまれていた。これから演じるピエロの人形劇のパートナーが急病で倒れたのだ。このイベントを成功させれば、広告代理店『メンデンホール・アンド・リプトン』社から、本業のコピーライターの仕事を依頼されるかもしれないというのに。たまたまそばにいあわせた派手なアロハシャツ姿の男に目をつけた彼女は、強引にパートナーの代役を頼みこんだ。「私といっしょにファンタジーの世界を紡ぎ出すことに興味はない」はじめはしぶっていたマルコ・ダブルッツィと名乗るその男は、とうとうリンゼイの説得に根負けし、ピエロを演じてくれた。観客の喝釆のうちに人形劇は大成功を収めた。彼にすっかり気を許し、『M&L』社について好き勝手なことを話していた彼女は、マルコの言葉を聞いて驚いた。「実を言うと、僕は『M&L』社のアートディレクターなんだ」。