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内容説明
モンタナでも有数の名家の当主スティーブンは、小さな牧場の畜舎のなかで意識を取り戻した。ブロンドの髪の美人が自分を見おろしている。「すまないが、家に入れてもらえないだろうか?」命からがらこの吹雪を逃れてきたのだし、だいいち、ここはぼくの土地だ。よもや地主の頼みを聞かないことはないだろう。だが、サマンサと名乗るその女はひどく無愛想だ。ここが彼の土地だとは知らずに一人で三人の子をかかえ、苦しい生活をしているらしい。“彼女を守ってあげたい”彼はそう考えた。「ぼくの牧場で住みこみで働かないか?」「いいえ、ぜったいあなたの世話にはならないわ」敵意のこもったその目に彼は一瞬たじろいだが、なにゆえの敵意なのかどうしても知ろうと決意した。