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内容説明
グレーの高級車からおりたった長身の男性が山道をのぼってくる。コリーンはたき火のそばでコーヒーを飲みながら見つめていた。ロッキー山中の亡父の土地を守って、独力で牧羊業を営む彼女を訪ねて来る者などめったにいないのに。「ぼくのことを覚えていないかな?」男は近づくと微笑みかけた。ジョナス・ドッブス…。親戚のロジャーの友人で弁護士だ。「ひとりで寂しくないかい?」ジョナスはたずねた。牧羊犬や羊たちに囲まれ、荒れた手をしたコリーン。これが若い女性の生活といえるだろうか。街に移り住むようにすすめるジョナスを、コリーンは土地をねらうロジャーの手先と決めつけ、耳を貸そうとしない。が、ジョナスは強がりを言う彼女の表情が忘れられなかった。