内容説明
うつ病を発症した僕が、子猫と引き裂かれた母猫テコと出会い、救われた物語。
目次
ある日かかってきた父からの一本の電話
心に傷を負った保護猫がそこにいた
うつ病の僕よりも弱い存在を守ってあげたい
捨てられた僕と捨てられた母猫、家族になる
心を開いてくれて、ありがとう
会社に復帰、そして家には家族がいる
結婚して、妻が僕と猫が住む家にやってきた
カッコいいお父さんになると誓う
一度失敗した人生からの復活劇
お互いがお互いを必要とする特別な存在
部屋を閉めてしまった後悔、死ぬ間際に流れたテコの涙
著者等紹介
船ヶ山哲[フナガヤマテツ]
サラリーマンとして働くなかで強いストレスを感じ、うつ病を発症、休職を余儀なくされる。愛猫との出会いをきっかけに人生を挽回させ独立を決意。その後は、起業家として億単位を毎年稼ぐ傍ら、テレビとラジオのパーソナリティーとしても活躍。2022年11月には俳優としてもデビューを叶え、映画「森の中のレストラン」で主演を務める。さらに、ドラマや音楽にも活動の幅を広げる。プライベートでは、家族と共にカナダに移り住み、日本と海外を往復する生活を送っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ehirano1
108
「奇跡」、ホントにあるのだと思いました。そしてそれは連続する。いつまでか?それはまだわからない。奇跡はどのような人に起きるのか、そんな科学的な法則はないのかも?、と思索に包まれる読書となりました。2025/02/12
モルク
103
うつ病になり部屋から出ることもできなかった僕は休職する。その時に保護猫テコを引き取り、テコとの生活の中で彼女を守ることで生き甲斐を感じはじめ、そこから復職、結婚、子供の誕生、退職、起業…と、回復と成功の話。新聞で評判の本ということで見つけたが、著者はもともと優秀な人だったのだろう。起業家として成功しパーソナリティ、俳優(しかも主演)までこなしている。闘病からの成功の書としては興味深いが猫テコとの会話部分は著者に都合よすぎるような気がする。そして会社の人たちは協力的で普通そこまでしてくれないよなと感心した。2025/09/29
nonpono
87
仕事のストレスや様々なことが襲い、うつ病を患う著者。ついにはオーバードーズにより自殺を試みるが未遂に終わる。3匹の子供を守り保護猫になったテコとの出会い。出会い、ひとはひとによって変われると思っているが動物もしかり。必要とされていること、居場所があることにより否定してばかりの自分を少しずつ肯定出来るようになるのではないか。そして、自分以外の味方のような相棒に出会えたら大事にしようと思うし、その為に励める。ぼろぼろになりたどり着けたオアシスの水は甘い。甘くてたまらない。だが別れはやってくる。最後はもうだめ。2024/11/10
いたろう
68
起業家で、TV、ラジオのパーソナリティー、これまで何冊も本を出しているという著者のことを全然知らなかったが、新聞の広告を見て、興味を持って手に取った。うつ病を発症して休職したが、保護猫を飼うことで、徐々に回復していったという話が、著者自身の実話だとは思わなかった。うつ病の克服、結婚、そして、仕事の成功、独立起業というのが、何だか都合良すぎのような気がしたが、これも全て実際の話だとすると、さらっと書いているようで、そこにはどれだけの苦労があったのかと思う。ただ、随所に入る猫の独白は、少々サービスし過ぎかも。2025/05/11
どぶねずみ
61
小説だと思って読んでいたけど、読み終えてから実話だったと気づく。猫の心の声はフィクションだとしても、だいたい当たっているのではないかな。近頃保護猫のテレビ番組をよく観るので、猫が固く閉ざした心をいかに開いていくかを見るのは興味ある。本書に登場する猫も元々は人間不振、それをしっかり馴らせたのはスゴいけど、心の病を患っていた著者にもまた相乗効果があったのだろう。猫のお陰で人生が変わったと言っても過言ではない。猫が人間にもたらす影響は偉大だと思う。2024/10/21