内容説明
なぜポピュリストは物事に白黒をつけたがるのか?ポピュリズムとどう向き合い、どう付き合うべきか。
目次
第1章 なぜポピュリストが世界で跋扈するのか
第2章 冷戦後の新秩序はまだ固まっていない
第3章 着ぐるみ民主主義の時代
第4章 トランプが大統領になる日
第5章 サンダースの謎を探る
第6章 国民投票の罠に落ちた英国
第7章 右翼が守る欧州文明
第8章 プーチンはなぜ80%の支持を得るのか
第9章 ポピュリストが政権を握る時
終わりに 我ら成り上がり者…
著者等紹介
国末憲人[クニスエノリト]
朝日新聞GLOBE編集長、青山学院大学仏文科非常勤講師。1963年岡山県生まれ。85年大阪大学卒。87年パリ第2大学新聞研究所を中退し朝日新聞社に入社。パリ支局員、パリ支局長、論説委員を経て2016年9月から朝日新聞日曜版GLOBE編集長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
カザリ
38
民主制において、政治家のレベルは民衆のレベル、というフレーズが思い出される。怒りという感情を掻き立てて、わかりやすい敵をつくり、排除をもって現状を打開させようという大衆政治。彼らは目立ちたいだけで、世界をカオスにしたいだけ、惑わされる民衆のレベルが低いという事実、わかる。彼らは政治家ではなく、エンターティナーというのも、聴衆の喜怒哀楽を掻き立てるのがうまいから、というのも切ない話。感情や排除では解決できないんだ、一歩一歩議論していく。この姿勢を忘れちゃいけないんだな、と改めて思う。しかし、人間は弱い。2016/12/12
メルセ・ひすい
11
ポピュリストとは⇒★勝手に標的を定めて突進する!「ドン・キホーテ症候群」 ★世の中をすべて敵と味方に分ける!「白黒分別主義」 ★庶民でもないのに庶民の仲間だと演出する「マルチ商法プロデュース」 ★周囲に迷惑をかけても平気な「巻き添えパフォーマンス」 そして、同居する概念として、★ナショナリズム★強権主義★デマゴギー 石原慎太郎さんはポピュリストでしたか? ⇒右翼政治家。橋下徹さんは、正にポピュリストだ。ただし違いはよくわからない。。2017/03/21
メルセ・ひすい
9
トランプ、ルペン、サンダース、ベルルスコーニ、小泉純一郎…。なぜポピュリストが世界で跋扈するのか。なぜポピュリストは物事に白黒をつけたがるのか。ポピュリズムとどう向き合い、どう付き合うべきかを論じる。2017/03/03
紫の煙
6
良い意味では使われないポピュリストだが、エスタブリッシュメントと対比する構図では、一概に弊害のみであるとは言えない。ポピュリストが跋扈する背景には、冷戦体制の終わりとグローバリズムがあるが、本来、公正で正直であり庶民の為に正しい政治を行うべきエスタブリッシュメントの凋落も原因だ。そしてとうとうトランプが大統領になるのであり、時代の移り変わりを感じる。2017/01/15
oanchan
5
成熟化した社会では誰かトップになっても日常生活は変わらない。しかし、ポピュリズムによって選ばれたトップが、暴走すると恐ろしいと思った。アメリカ大統領がポピュリズムによって選ばれたことは、世界的に大きな変革期にあるのだと感じた。2016/11/20
-
- 和書
- 死のジグソーパズル