内容説明
「何のために働くのか」という問いに稲盛和夫は明快に答えている。「本当に価値ある人生を送るために、心を高めることを目的として働くのだ」と。稲盛和夫の仕事哲学がわかる本!
目次
プロローグ 「稲盛アカデミー」の挑戦―実践的人間力を養成する
第1章 何のために働くのか―20歳からのハローワーク
第2章 仕事を好きになるとはどういうことか―失敗しない職業選択
第3章 人生を素晴らしいものにする働き方1―継続の持つ偉大な力
第4章 人生を素晴らしいものにする働き方2―創造力が未来を開く
第5章 感謝が仕事も人生も豊かにしていく―稲盛和夫をつくった考え方
エピローグ 人間らしく働き、人間が輝く社会をつくる
著者等紹介
神田嘉延[カンダヨシノブ]
1944年8月生まれ。法政大学社会学部卒、北海道大学大学院・博士教育学。1977年に鹿児島大学教育学部に赴任し、1985年鹿児島大学教授、2008年に教育学部を退職し、稲盛アカデミーの特任教授。現在、南九州大学教授。私費でベトナム紅河デルタの地方都市ナムディンに日本語・日本文化学院を創設(教育省認可)。日本の大学・大学院の留学のために100名ほどの若者が学ぶ。ベトナム社会科学院主催500名規模の「稲盛和夫の講演会」に日本側から尽力(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
のっち
2
☆☆☆よく日本人は働き過ぎだなどと言われるが、それは西欧の宗教観から見た労働に対する考え方に影響されたものである。西欧では労働を苦役だと認識しており、また実際自分自身に問題を置き換えた時に、やはり同じような捉え方をこれまではしていたと思う。だが、仕事とはただただ金を稼ぐためのものではなく、自分自身を成長させるものだという内容に触れ、これまでの仕事に対する取り組み方が自分の中で少し変わったように思える。いくら金があっても人として未完であれば、それは甚だ貧しい人生になるのではなかろうかと思えるのだが。2015/05/10
ふみー
1
転職活動中に読んだ。将来的に公益となるような仕事ができれば理想だが、現代日本人の職業観は本書にあるよりも更に細分化されていると思う。企業も働き方について見直しつつあるが、個人もまたそれを見つめ直す時ではないか。その働き方の1つとして食うために働くというシンプルなモチベーションで仕事をしても良いのではないかと思う。2017/02/27
ひで
1
鹿児島大学を卒業しはや四半世紀経ちましたが、工学部の敷地に建てられたアカデミーでこんな授業が行われているとは知りませんでした。就職前にこんな授業が受けられたなら社会に出る心構えとして心強いでしょうね。2014/08/08
SHOTA
0
稲盛和夫がどのような、生活をし、どのように困難を乗り越えてきたか、そして、どのような精神で仕事を臨んていたかが述べられている作品であった。 率直な感想として、稲盛氏の作品である「生き方」「働き方」を読むほうが効率的である。本作は多くの作品を引用していたが、主な拠り所として、上記の二冊となっている。内容はさすがと言わんばかりに、励まされるものとなっていた。しかし、稲盛氏の仕事に対する模範的精神を学ぶなら、彼自身が著した作品を読むべきである。2016/01/05
宵子
0
職場で勧められて読んだ。京セラの創始者の仕事観を若者向けの講義として書いたもの。ただし、筆者は第三者である。この本を読んで私は働くことよりも「生きること」について考えた。よく生きること=食べていくこと、と言う話も聞くが、それは働くこと=苦役と考えることにも繋がる。本書では、その考えを否定し、一生懸命働くことは賃金を得る以外に、生き甲斐や誇りを与えることと記す。ただし、本書でしばしば登場するモラルの低下は、最近のことではないと思うので、同意できない。2015/04/04