内容説明
一九九五年から二〇一二年…。日本最後の映画俳優を追い続けた著者の一八年の集大成が一冊に。健さんの仕事観、人生観、好きな映画まですべてがわかるインタヴュー集。
目次
1 初めて語った「何度も見た映画のこと」
2 『鉄道員ぽっぽや』の撮影現場で
3 20世紀の宝物
4 仕事について
5 祈る役者
6 一言一句、僕のセリフへの想い
7 世界を動かした「気働き」
8 日本人の心を射止めた「名言」分析
9 「あなたへ」最後の映画俳優の演技
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ごへいもち
30
映画を作るのにこんなに力を注いでいるとは知らずにただ楽しんできたけど良いのかなと思ったり、それで良いんだよねと思ったり。なんかすごく美化されているように見えるけど実際凄い人なんだろうなぁ2015/10/28
糜竺(びじく)
21
高倉健の魅力がにじみ出るように伝わった。2023/05/28
あきあかね
17
以前、「あなたに褒められたくて」という高倉健の初めてのエッセイ集を紹介した時、山田洋次監督との以下のやりとりを取り上げた。 「『愛するということは、 その人と自分の人生をいとおしく想い、 大切にしていくことだと思います』 幸福の黄色いハンカチの北海道ロケ中に、ぼくが、 山田洋次監督に、愛するということはどういうことでしょうかと、 その質問に対する答えでした。」 今回のインタビュー集を読んでいたら、偶然にも同じように、山田洋次監督との思い出を語っている場面に出会った。 ⇒2019/02/16
ふぇるけん
13
正直に言おう。高倉健氏が出演している映画はほとんど見たことがありません・・・それでもこれだけ名優として語られる氏の魅力はどこにあるのか、興味があって読んでみました。読んだ感想は・・・すごい、まさに俳優の中の俳優、これぞプロという凄さが存分に出ていた。これは映画も見て実際の演技の熱を感じてみなければ、という気持ちを掻き立てられた。今さらって感じだけど。2013年の100冊目でした。2013/04/08
田園の風
11
40歳を過ぎた頃、仕事で責任ある役割を与えられ、家庭では子供が多感な時期を迎えていた。その頃ひとつの夢が芽生えた。それは高倉健さんと差しで酒を飲むことだ。僕は自分の人生観を高倉さんに聞いて欲しかったし、高倉さんからも聞きたかった。叱っても欲しかった。もとより叶わぬ夢であったが、それが先日確実に叶わぬこととなった。「心を磨こう」と思う。この本の一節であるが、叶わなかった差し飲みの夜に高倉さんが僕へ諭した教えのつもりで。2014/11/23