内容説明
「よい会社」を目指した富士ゼロックスとの50年。日本を代表する財界人「初めての評伝」。
目次
プロローグ 引退スピーチの日
第1章 「人間」小林陽太郎
第2章 ビューティフルキャンペーンの衝撃
第3章 「一番の仕事」はTQC
第4章 販売会社は何をもたらしたのか
第5章 ニューワークウェイは正しかったか
第6章 小林は後継社長たちに何を託したのか
第7章 「企業の社会的責任」とは何か
第8章 「再アジア化」論と中国
第9章 アスペンの夢
著者等紹介
樺島弘文[カバシマヒロフミ]
1956年、札幌市生まれ。東京農工大学卒業。1988年プレジデント社に入社。ビジネス誌「プレジデント」の編集長、出版部長などを務める。2002年退職して、家族で栃木県那須郡馬頭町(現那珂川町)に移住し、田舎暮らしを始める。現在、文筆家として、人物論、企業論などを執筆。インタビューした社長は100名を超える(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Tatsuya Miyake
2
この本の中に小林さんが性善説を一言で表現している箇所があります。それは「おてんとうさまが放っとくはずがない」です。本書のどこに書いてあるか探してみてください2012/04/15
sakase
1
強い やさしい おもしろい。安心すると大脳が動く。健康は手段 目的は別。グローバルな視点からフェアネス、自国のりえきだけでない。謙虚さ 良識 正しい判断。正直 オネスティ 仕事にも自分にも。面白いから働く。 この本のあと富士ゼロックスはに富士フイルムホールディングスの100%子会社 富士フイルムビジネスイノベーションになる。2023/08/10
ななみ
1
名経営者として名高い小林陽太郎氏の伝記。いかにも美しいというかなんというか、経済誌の編集長を含めたハイソサイエティの自画自賛と感じてしまう。ゼロックスの広報誌ならこれでもいいだろうけど、仮にも経済専門出版社が出すならもっと切り込むべきなのでは。市場主義最優先と見られがちなオリックスの宮内会長との論戦に対して外部から「そうは言ってもオリックスは首切りしていないのに、富士ゼロックスはリストラしている」という指摘があったのはまさに「きれいごと」批判でしょう。性善説の仮面の陰に隠されたものを知りたい。2012/06/17
Tatsuya Eguchi
0
会社とはなにか。リーダーとはなにか。一つの答えとしてしっかり残る言葉が多くあった。実りある時間だった。2014/12/22
Minoru Takenaka
0
この本を読んで初めてわが社の歴史を見つめなおし、いわゆる風土(Style)というものが少し整理できた気がする。小林陽太郎と言う一人の巨人が、いわゆる「正しい判断」にこだわって、正直な経営を貫いてきたことが分かる。一方で、その思いを消化しきれない風土も改めて実感した。XCやFFとの関係の中で独自の戦略を徹底できないFXという組織の抱える難しさを踏まえて、自分自身のこれからも考えたい。2012/05/06