感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ステビア
4
『感覚秩序』に多くのページが割かれているのが特徴。我が国の初期のハイエク研究だけあって、渡辺先生の著作に完璧にその位置を取って代わられてしまった本という印象。2013/11/04
フクロウ
0
嶋津格先生の博論単行本。ハイエクの法哲学を扱うに当たって前捌きとして『感覚秩序論』を潰しているのがよい。ハイエクの議論の主軸は、「自由」とは「個人」が「他人の意思」に従属させられてないことであり、この「自由」の確保により自由な個人が試行錯誤する結果、ノモスとしての法すなわち自生的秩序のひとつを形成する。テシスとしての法(管理・命令の法)もありうるが、会社など部分社会にしか使えない。また人は誰一人として神ではないから計画経済も合理主義も必ず破綻する。個人ベースのプラグマティズムに近い立場のように感じる。2021/07/10
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