内容説明
本書はアメリカ建国期にトマス・ジェファソンのとなえた黒人奴隷制論を、その後の論客たちがどのように受けとめ、どのように思想的に展開していったかをあとづけたものである。ジェファソンの思想(人間本性論)をベースに敷いてその論理展開の過程を内在的にあとづけ、奴隷制問題を思想史の分野にひきよせてあつかった研究として、一つの問題提起を行っている。
目次
第1章 ジェファソンの人間本性論、黒人奴隷制論、政治制度論
第2章 アメリカ植民協会
第3章 南部奴隷制擁護論と少数派擁護論
第4章 北部の奴隷制即時廃止運動
第5章 北部多数派の黒人奴隷制論
著者等紹介
清水忠重[シミズタダシゲ]
1944年岡山県に生まれる。1968年京都大学文学部卒業。1973年京都大学大学院文学研究科西洋史学専攻博士課程退学。同年京都大学文学部助手。1986年神戸女学院大学文学部講師、助教授をへて同教授。著書に『アメリカの歴史―統合を求めて―』(共著、柳原書店、1982年)。『世界歴史大系 アメリカ史1』(共著、山川出版社、1994年)他
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。