内容説明
冷戦構造の終焉、EC統合、経済の国際化の一層の進展は日本の政治行政システムに大変動を促している。それらは社会科学に携わる者にとって興味深い問題群であろう。関心の焦点は執筆者が選択した分野における大小さまざまの変化を説明する理論的可能性を追及する試みを通じて変化の時代の政治行政システムの態様をダイナミック且つ多角的に理解しようという意図に発する。
目次
第1部 日本の行政システムとその変化(官僚制とイデオロギー;日本の首相―過去、現在、未来;官僚制ネットワークの構造と変容―階統制ネットワークから情報ネットワークの深化へ;行政変化と行政改革;市民と行政のパートナーシップ)
第2部 住民管理の行政学(日韓における在留外国人管理制度形成の研究;国民ID制度と行政―マレーシアとフィリピンにおける個人登録行政の比較研究)
第3部 比較の中の日本行政システム(中央行政組織改革の研究―英日比較「制度」の逆説;公務員給与体系の日英比較―部内均衡の程度を決めるのは何か;規制緩和・民営化と新自由主義イデオロギー)