内容説明
現在史の起点・あの日々の東欧へ。体制転換の渦中に書き綴られた備忘録を中心に編集した『ハンガリー知識史の風景』をここに新装復刊。街頭書店、映画館、新出版社などブダペストの在りし日の記録は、期せずして世界の転換期を描く同時代証言となった。21世紀以降の著者の中東欧論を集成した『モスクワ広場でコーヒーを』への序章。
目次
第1章 社会をめぐって(東中欧変革の基本的見取り図―ハンガリー社会からの視点;ハンガリーと日本の間;ハンガリー文献の関係場;民族問題からみたハンガリー(インタビュアー・尾川昌法))
第2章 都市をめぐって(シカゴの古本屋;ブダペストの街頭書店―八九年体制転換前夜のハンガリー知識界;ブダペストの映画館―都市と映像空間)
第3章 ハンガリーの内と外(ハンガリー五六年反乱と知識人―アーノルド・ウェスカーの仕事;国境を越えるハンガリー出版界;一九九一年の通信から―『月刊・人権と教育』誌収録書簡;少数言語のすすめ;ブタペスト詩集;リトアニア・オリエンタリズム・日本;「リスニヤ社会党」覚え書)
付章 セント・ラースロー病院の日々
補遺 ハンガリーとEUの現況
著者等紹介
小島亮[コジマリョウ]
1956年11月、奈良市富雄に生まれる。1979年、立命館大学文学部卒業。1981~83年、東京大学教養学部研究生(指導教官:西川正雄教授。1986年、シカゴ大学歴史学部客員研究員。1987年、政府交換留学生としてハンガリー科学アカデミー社会学研究所(Magyar Tudom´anyos Akad´emia Szociol´ogiai Kutat´o Int´ezet現在はMTA T´arsadalomtudom´anyi Kutat´ok¨ozpont Szociol´ogiai Int´ezetに改組)に留学。現在、中部大学特命教授。2006年、ハンガリー共和国大統領府から「自由の英雄」(A Szabads´ag Hose)号が叙勲された(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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