内容説明
人のために尽そうと志し、その実現に励む人。自分に忠実に生きながらも、過ちを改めるにやぶさかでない人。身近な人々と互いに支え合って生きる人…。南吉の描く人間は、あたたかで大らかで、そしてさみしい。故郷・知多の風土と人、時代の宿命から作品を読み解く。
目次
第1章 「うた時計」―時々の音を奏でたオルゴール時計
第2章 「牛をつないだ椿の木」―海蔵さんが現代に遺したもの
第3章 「和太郎さんと牛」―牛も人も助け合って生きていた頃
第4章 「おじいさんのランプ」―ランプへの思い、それぞれに
第5章 「最後の胡弓弾き」―孤に徹して時の波に呑まれた男
第6章 昭和一〇年代半ば、国と体とに迫り来る波の中で
著者等紹介
かつおきんや[カツオキンヤ]
1927年、石川県生まれ。少年時代を旅順・大連で過ごす。金沢大学教育学部卒。金沢市内中学校教諭を経て、愛知県立大学教授、梅花女子大学教授。愛知県立大学名誉教授。日本児童文学者協会賞、日本児童文学学会賞、中日文化賞など受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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