内容説明
誰もが知っていて知らなかった“太宰”。自由闊達な読みとディスカッションを通して、作品の魅力を再発見―。より深く“読む・楽しむ”ための入門書。
目次
1 私ならこう読む―作品への招待(「彼は昔の彼ならず」―隣人は天才かもしれない;「満願」―励ましと成就;「富嶽百景」―私だけのアイドル;「女生徒」―ここに描かれているのは、まさに私 ほか)
2 五つの切り口で味わってみる―基調エッセイ&ディスカッション(素材;女性一人称語り;パロディ;名言・アフォリズム ほか)
著者等紹介
山口俊雄[ヤマグチトシオ]
愛知県立大学文学部助教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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還暦院erk
9
図書館本。剽軽な評論風エッセイかと思って手にしたら結構真面目な本だった。大学の文学部系の先生方による作品紹介&基調エッセイとディスカッションという構成。その先生方の中に○○先輩がいらして超びっくり。大昔に存じ上げていた頃以上の博覧強記を読めて収穫。本書をきっかけに太宰選集を図書館から借りて読もうという気になった。作家としての太宰さんは文才も本歌取り技術も卓越してると思うけど、女性がらみのあれこれがなぁ…知る限りではDV無かったみたいなのがせめてもの救いか?p106~、皆様の女性観がすっごく面白かった。2020/10/26
涼
7
76点。当然ながら研究者同士でも意見が違う部分があるわけだが、討論によって一定の共通理解に至ったりする過程が面白い。同じ研究者でも、男女で全く意見が分かれるケースがあったのも興味深い。太宰の小説が、なぜ未だに人気があるのか、少しはその謎に迫れているかもしれない。2025/02/02
Yoshiteru Hayashi
2
図書館で見つけて借りて読了しました。連休は好きな読書に時間を没頭できるのが幸いです。太宰の人物像や著作の背景など多角的に編集展開されており、太宰ファンにはたまらない一冊です。2021/05/01
こさと
0
地元図書館の本。2021/07/04