内容説明
ナゴヤ独自の公園遊具“公園の富士山”の全貌を解明!50年以上前につくられた第1号から令和最新モデルまでその魅力を余すところなく紹介。
目次
富士山すべり台とはなにか
富士山すべり台図鑑
富士山すべり台はニッチな最高峰の登頂口
これも富士山すべり台?
“石の山”から“クラインミングスライダー”へ―名古屋市の量産型コンクリート遊具
ぐるり周遊富士山すべり台ツアー
全国富士山遊具めぐり
田中修二教授にきく―遊具と彫刻、プレイスカルプチャーとは?
富士山グッズカタログ
富士山すべり台を未来へつなぐ〔ほか〕
著者等紹介
牛田吉幸[ウシダヨシユキ]
1970年愛知県津島市生まれ。「発見!名古屋の富士山すべり台」名古屋市鶴舞中央図書館(2016)展示と講演。「アイチアートクロニクル 1919‐2019」愛知県美術館(2019)~ウォーキング企画「プレイスカルプチャーをめぐる」案内役、記念座談会「路上のアートクロニクル」。大ナゴヤツアーズ・やっとかめ文化祭「富士山すべり台ツアー」案内役など、身近な遊具の歴史を掘り起こす活動を行っている
大竹敏之[オオタケトシユキ]
フリーライター。『名古屋の喫茶店』『名古屋の酒場』(ともにリベラル社)など名古屋の文化、食に関する著作多数。コンクリート造形師・浅野祥雲の日本唯一の研究家を自任し、作品の修復活動を主宰(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
梟をめぐる読書
5
名古屋市の生活風景にすっかり溶け込み、今では誰も顧みなくなった公園遊具「富士山すべり台」。いったい、名古屋市内だけで何基あるのか。どうして名古屋市にだけ存在するのか。ひとつひとつ微妙に山の形状や石の配置が違うのは何故なのか…。本書は好事家的な興味から「富士山すべり台」の蒐集を始めた著者による現状の成果報告であり、できるかぎりそれらの疑問にも答えようとしたもの。名古屋市の人口増加に伴う造園事業の活性化とプレイマウントの誕生。戦後の「セメント彫刻ブーム」とその凋落…。身近なものから歴史を掘り起こす最良の試み。2021/04/19
おじ
3
名古屋名物の公園遊具「富士山すべり台」半世紀にも及ぶその歴史を完全網羅。よく見れば一つ一つ違いが見えてくるすべり台、そこには作り手たちの工夫や情熱見えてくる。「滑ってるうちにつるつるになるわ」(笑) 気になったことを徹底的に突き詰める熱い一冊。2021/04/12
海さん
3
うわあ懐かしい。一番遊んでいた「富士山すべり台」が第1号とは!しかも同級生!これだけ並ぶと壮観。それぞれに趣が違うし。塗り直し時にベニテングタケ化しがちか。製作者の方々の熱意が感じられる1冊。「遊んどるうちにつるつるになるわ(名古屋弁)」に笑う。名古屋市の職員さん、初期の作成にたずさわった方の部下が作成し、またその後輩が作成に関わるという…涙が出てきた。取材中に20年ぶりに新設されたという富士山すべり台。もはや運命。2021/03/25
チョビ
2
プレイマウントと呼ばれる謎の遊び道具。名古屋の家の近くの公園にもありました。ただもう少し愛想のないものだったけど(笑)それがひたすら写真として並べられてているんですが、それが学術的にもスゴい?らしくてよくわからんインタビューも乗っかってます。10年続ければ何かになると言いますが、これはスゴい!もう笑うしかない(笑)。写真の撮り方まで見開きで紹介されると、狂気を通り越す。スゴい!2023/02/23