内容説明
「脱ダム宣言」「ガラス張り知事室」「記者クラブ撤廃」等、大胆な発想を次々と持ち込み、新しい知事像の代名詞とさえ見なされる田中康夫・長野県知事。一方で、議会との衝突をくり返し、県職員との軋轢を生むその手法には、危険な独裁者の影が見え隠れする。財政破綻に直面し、待ったなしの改革を迫られる長野県を、彼はどこへ導こうとするのか…。知事・田中康夫の2年3カ月を知域の視点からレポートし、その功罪を検証する。
目次
序章 「民主主義再生」の実験結果
第1章 空白の一年四カ月
第2章 金魚鉢のなかのブラックボックス
第3章 翻弄される民意
第4章 分権の視点なき意識改革
第5章 「日本のスウェーデン」という賭け
終章 功名心という私利私欲
著者等紹介
樺嶋秀吉[カバシマヒデヨシ]
1957年、北海道生まれ。1981年、毎日新聞社入社。山形支局、政治部の記者を経て1989年退社。冬樹社で単行本の編集者をしたのちフリーランスとなり、地方自治、市民運動、人物ルポを中心に執筆。1997年より2年間、埼玉県鶴ケ島市の行政改革監視委員会(審議会)の委員
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