内容説明
「王舎城の悲劇」は単なる古代インドの家庭不和の物語ではない。国の対立、差別、肉親の情といった現代と同じ問題が底流を流れ、それが私たちの生き方に鋭い問題を投げかけてくる。身近な問題を分かりやすく説く。
目次
第4講 王舎城の悲劇はなぜ起こったのか(上)―生きることのもつ「悲惨」を見つめる(好戦的で権力欲に執着する性格;ガンジス川流域の覇者マガダ国;ヒンズー教が中心の今のインド ほか)
第5講 王舎城の悲劇はなぜ起こったのか(下)―背景にある差別を自らに問う(悲劇の内因、富と権力を求め殺戮を好む性格;外縁としてのダイバの悪だくみ;出生自体が神の差別支配の中にあるカースト制 ほか)
第6講 血は無明―それは本当に愛情なのか(7節にわたって順に説かれるアジャセの回心;アジャセの懊悩と母親の登場;後悔の激しさと自己嫌悪 ほか)
著者等紹介
池田勇諦[イケダユウタイ]
1934(昭和9)年三重県桑名市に生まれる(父は小松市瀬領町出身)。東海同朋大学(現・同朋大学)仏教学部卒業。大谷大学大学院博士課程満期退学。同朋大学教授、同・学長を歴任して、現在は同朋大学名誉教授。真宗大谷派「講師」。三重教区・西恩寺前住職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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