目次
戦前編(「一寸法師」のスキャンダル―江戸川乱歩と新聞小説;指紋と血の交錯―小酒井不木「赦罪」をめぐって)
戦後編1(坂口安吾ミステリの射程―『荒地』派詩人たちとの交錯;「終戦直後の婦人」の創出―松本清張『ゼロの焦点』;帰郷不能者たちの悲歌―水上勉『飢餓海峡』論)
戦後編2(もうひとつのクローズドサークル―『八つ墓村』と『屍鬼』;“わたしのハコはどこでしょう?”―赤川次郎「徒歩十五分」をめぐって)
現代編(憑物落し、あるいは二つの物語世界の相克―京極夏彦『姑獲鳥の夏』;サスペンスの構造と『クラインの壷』『ジェノサイド』の比較考察;創造する推理―城平京『虚構推理』論)
三・一一以降のミステリ的想像力―「あとがき」に代えて)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
紅藍
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国内の探偵小説についての評論。江戸川乱歩から城平京まで時代の幅は広い。2016/02/20
もみひげ
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難しいことを考えながらミステリを読んでいる人もいるんだなあと驚嘆した。なるほどと首肯する部分もあれば、牽強付会も過ぎんじゃないかと思う部分もあった。基本的に分かりやすく書かれているが、『姑獲鳥の夏』の論文だけは何が書いてあったのかよく分からなかった。私の頭の問題だろう。指紋がかつては優生学と密接な関係があったことに驚いた。『飢餓海峡』はずっと見たい映画のままなのだが、原作も読んでみたくなった。『屍鬼』も再読しようかな。赤川次郎は面白そうだけど、読まなくてもいいかなと思う。2013/09/08
澄川石狩掾
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本書所収の論文の多くは、北海道大学大学院文学研究科日本文化論研究室(当時)の大学院生の同人誌『りりばーす』(vol.2、2002・10)の「特集 ミステリーから/ミステリーへ」として発表されたものである。2023/08/11
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