感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
二升石
3
実に古い漫画。古本屋の片隅で埃をかぶっていたのをあえて買ったのは、自分が子供の頃の空気がこの中にはまだ漂っていたからに他ならない。あらゆる「作品」は感情表現として存在するが、だからこそ一般向けであればあるほどその時代、その場に居た人たちの息吹にふれる手がかりとなる。金と女が大好きな主人公の繰り広げる、ピカレスク浪漫。当時と現在の、時代性の違いを検証する材料として良し。単純にうっぷん晴らしで読むも良し。たとえ低俗と笑われようが、大人になり方を知らない自分を少し支えてくれたなら、それで十分だろうと思う。2021/11/16
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