内容説明
指導歴45年、5度の全国制覇を誇る名将が赤裸々に綴った高校野球論。「栄光は挫折の積み重ね」「人を育てるのも人」球児、野球指導者だけでなく保護者、教育者、経営者…必読の書。
目次
第1章 最近の野球部員
第2章 親が成長していない
第3章 苦難と挫折の半生
第4章 監督とは職業である
第5章 選手の気質が変化した
第6章 横浜高校野球部卒の選手たち
第7章 人を育てるのも人
第8章 強いチームの条件
著者等紹介
渡辺元智[ワタナベモトノリ]
1944(昭和19)年11月3日、神奈川県足柄上郡松田町生まれ。横浜高校2年生から外野手レギュラー。3年生の夏の県大会で鎌倉学園に敗れ、甲子園の出場経験は無い。神奈川大学に進学したが右肩を故障し、1年で中退。工事現場で働くなど苦難の日々を送った。65年5月に母校の横浜高校のコーチに就任。68年に臨時体育助教諭の肩書きで監督に就任。73年センバツで初出場初優勝。その後、関東学院大に再入学、教員免許を取得して社会科教諭となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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金吾
22
人をどのように育てていくのかの部分が参考になりました。一つの道を極めた人の話はいろいろな側面から考えさせられます。2023/05/11
Hidagyu365
6
こういった本を読むのは自分としては珍しい。少年野球に関わるようになり、監督から勧められ読んだのだが、非常に考えさせられる一冊だった。そしてスパルタ式指導を信条としてきた渡辺監督が今では選手たちとメールのやりとりをしていることにも驚きました。2015/05/13
みりーた
5
旦那さんが読んでたついでに読みました。多くの選手を育ててきた監督に荒れてた時期があったとは。才能もあるだろうけど、やっぱり努力は必要なんだなと思いました。2016/09/21
ぽー
5
「報知高校野球」に連載されていた横浜高校渡辺監督の連載を膨らませたもの。高校野球に携わる人のこの手の本は今更感があるけれど、人間力が高いナベ監督の場合は説得力がありぐいぐい読まされる。今夏で引退だけどすぐ戻ってくるんじゃないかな(笑)2015/08/11
りょう
3
神奈川県民には言わずと知れた、横浜高校野球部で長年に亘り采配を振ってきた渡辺元監督。氏の野球論、人生論が詰まった一冊でした。常勝軍団を創り上げ、多くのプロ野球選手を輩出した名伯楽の、実は一筋縄ではゆかなかった野球人生。苦難と挫折を乗り越え、確固たる信念の元で成功を収めた組織作りは、野球、スポーツという枠のみならず様々な異業種の組織論とも共通する明快さがありました。この世代のスポーツ指導者はスパルタ論・根性論に傾倒したままの方も多いのかもですが、厳しさの中に垣間見られる柔軟性こそが渡邉監督の真髄なのかとも。2019/07/16