内容説明
親鸞が説いた他力信心の真実の意義を、現代によみがえらせる。他力信心の獲得によってもたらされる、凡夫のままで本願の真実に生きるという、宗教世界の内実を具体的に明らかにし、他力念仏の教えに対して広く持たれている、「死後に救われる教え」という誤解を、徹底的に払拭する待望の論考。
目次
第1章 『教行信証』「信巻」の大綱
第2章 「別序」の課題―「救済」の明証
第3章 「己証」の解明
第4章 極悪深重の衆生と真実信心
第5章 三心一心の問答
第6章 真実信心の特質
第7章 時剋の極促―存在の満足成就
第8章 欲生心成就による正定聚、不退転の機
結び
著者等紹介
本多弘之[ホンダヒロユキ]
1938年、中国黒龍江省に生まれる。1961年、東京大学農学部林産学科卒業。1966年、大谷大学大学院修了。大谷大学助教授を経て、2001年、親鸞仏教センター所長に就任。真宗大谷派本龍寺住職。2016年より中村元東方研究所講師。1983年、大谷大学を辞任の後、『安田理深選集』(全22巻、文栄堂)の編集責任にあたる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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