内容説明
現世五欲の楽に貪着し、悪の善知識である提婆達多のそそのかしによって、父王殺しを犯し、その報いとしての堕地獄を恐れて苦悩する阿闍世の真実の救いは何か。そして、親鸞の教学における「阿闍世」とは?
目次
第1章 苦悩する阿闍世(阿闍世の愁悩と六大臣の慰喩;名医耆婆の慰問;懺悔・慚愧と真実信心;悶絶して地に躄れる)
第2章 阿闍世の救いの背景(阿闍世のために涅槃に入らず;仏の境界―公開的不可思議;如来の救済力―知諸根力;唯だ仏の知見なり)
第3章 阿闍世の獲信(単独者阿闍世;釈尊の説教;真実信心の獲得―無根の信;極愛一子地)
おわりに(智者の毒―仏智疑惑;仏の意志と親鸞一人・阿闍世一人;和合衆;今後の課題)
著者等紹介
三明智彰[ミハルトシアキ]
1954年、弘前市に生まれる。早稲田大学教育学部国語国文科卒、東京大谷専修学院卒。大谷大学大学院文学研究科真宗学専攻博士後期課程単位取得満期退学。大谷大学助教授、愛知新城大谷大学教授・社会福祉学部長を経て、九州大谷短期大学教授・副学長。九州大谷真宗研究所所長。明教寺住職。量深学場主宰(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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