内容説明
折り重ねられた交渉・融和の痕跡。日本中世の仏教思想に折りたたまれた東アジア地域の多様な要素を明らかにし、現代における仏教理解の枠組みを問い直す。
目次
第1部 凝然と東アジア仏教(中国における凝然仏教思想の受容―中国仏教宗派説を中心に;「十世隔法異成門」解釈からみる華厳時間論の構築と伝承―法蔵から凝然へ;凝然の『五教章通路記』における智儼引用について―同別二教を中心として;凝然の六相説理解について;『華厳経』の威神力と統合的理論としての華厳教学―8世紀における『華厳経』受容の諸相 ほか)
第2部 明恵と東アジア仏教(明恵の『解脱門義』における信と住の関係;明恵と「即身成仏」再考―華厳教学を基調として;明恵の成仏義解釈とその周辺―義天版章疏の影響関係を中心に;『明恵上人行状』の中の明恵像;明恵撰『涅槃講式』成立の背景―俊〓請来の宋代仏教儀礼の視点から)
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