内容説明
3~8世紀、中国中古時期は治乱興亡の時代環境を背景に学術が展開した時代であった。儒仏道・目録学・注釈学・国家権力・地域性に着目して、中古学術の諸問題を多角的に分析する。
目次
上篇 儒道注釈と学術史(注釈と書物;魏晋期の儒教;魏晋『荘子』注釈史における郭象の位置;隋代儒教の地域性―特に山東儒者について;『隋書』経籍志史部と『史通』雑述篇;『論語』と日本―集解・義疏の伝承を中心として)
下篇 儒仏道と中古社会(礼体系の継承と変容―性差の観点から;魏晋時代の皇帝権力と死刑―西晋末における誅殺を例として;血盟と師授―『抱朴子』内篇を中心として;礼から法へ―北魏における礼の法制化について;衰世の菩薩戒弟子皇帝―南朝陳における王権と仏教;隋朝における一切経書写の意義―「宝台経蔵」をめぐって;武則天「升仙太子碑」立碑の背景)
著者等紹介
古勝隆一[コガチリュウイチ]
1970年生まれ、福岡県出身。東京大学文学部中国哲学科卒業、同大学院人文社会科学研究科博士課程修了。博士(文学、東京大学)。京都大学人文科学研究所助手、千葉大学文学部助教授、京都大学人文科学研究所准教授を経て、京都大学人文科学研究所教授。専攻は中国古典学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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