内容説明
仏教版画は古代から勧進や供養、造像、さらには庶民のお守りとして、実にさまざまな役割を演じてきた。全国各地に残る印仏・板木を多数とりあげ、これまで見過ごされがちであった仏教版画の世界に光を当てた意欲的論考。
目次
序 仏教版画概要
第1章 仏教版画の種々相(仏教版画の聖なる造形と納入空間の一特色;短冊形と印仏の独立;融通念仏縁起明徳版本の成立背景とその意図;融通念仏縁起明徳版本の版画史的考察―大念仏寺本を中心に;中世に開板された版画の板木)
第2章 密教図像の伝播と仏教版画(宋請来版画と密教図像―応現観音図と清涼寺釈迦像像内納入版画を中心に;諸尊図像・陀羅尼等(九重守)について―西大寺本を中心に
西大寺流にみられる一尺四方の種子曼荼羅について
密教と仏教版画、そして拓本)
第3章 勧進と結縁、仏教版画(古代の印仏と摺仏;鎌倉時代の印仏は摺仏、そして勧進札;経典の勧進と結縁)
著者等紹介
内田啓一[ウチダケイイチ]
1960年神奈川県生まれ。早稲田大学大学院文学研究科博士課程満期退学。町田市立国際版画美術館学芸員を経て、昭和女子大学大学院生活機構教授。博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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