内容説明
土着の神を吸収し、死者儀礼に関わり、豊饒な世界を築いたアジアの仏教。仏教学、人類学、歴史学の研究者21名が、仏と神の関わりから「生きた仏教」の姿を浮き彫りにする。
目次
インド 仏教とヒンドゥー教―バクティ崇拝の誕生
スリランカ シンハラ仏教徒のパリッタ儀礼と神々
ネパール 玉座の少女―クマリ
チベット チベットの仏教とポン教
ミャンマー ミャンマー上座仏教の世界―出家者の視点から
タイ タイの仏教と神々
カンボジア カンボジア農村における死者儀礼
ラオス ラオスの仏教と精霊信仰
ベトナム ベトナム仏教に影響を与えた民間信仰について―三府・四府聖母信仰を中心として
インドネシア インドネシア・バリ島における大乗仏教
中国 中国仏教と『盂蘭盆経』
台湾 台湾の仏教と神々
韓国 韓国仏教における神々―山神と神宗を中心として
日本 法令・祈願・葬送にみる神と仏
日本 流行神・シャーマン・霊神―近世日本の「神人習合」
著者等紹介
立川武蔵[タチカワムサシ]
1942年生まれ。専攻はインド学・仏教学。国立民族学博物館名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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アジア仏教と土着神々の響宴 仏教伝播と文化変容の歴史 インド、バクティ崇拝の誕生 スリランカ、パリッタ儀礼と神々の守護 ネパール、生き神クマリと宗教混淆 ミャンマー上座仏教、出家者の世界観 チベット仏教とボン教の相克 タイ仏教、精霊信仰とタンブン実践 カンボジア農村の死者儀礼と信仰 ベトナム仏教、聖母信仰との融合 アジア諸国の視点で見る仏教 人格神への帰依、印仏の共通点 上座仏教と民間信仰共存 シャーマニズムと仏教儀礼 死者儀礼に息づく仏教と神々 仏教美術に描かれる神々の姿 河口慧海、アジア仏教調査の先駆2025/05/26