内容説明
子供が登校拒否したらどう対処しますか。交通事故に遭う人と遭わない人がいるのはなぜ。脳死者からの臓器移植を認めますか。この社会はどこが狂っているのでしょうか。あなたはこんな問いにきっぱりと答えられますか。崩壊する現実とがんじがらめの常識の間で立ち往生する現代日本人に贈る人生の指針。
目次
何のために仏教を学ぶのか―世間とは違う価値観
ほとけの物差しを身につける―その実践方法
自由に生きて幸福になる―「わたし主義」のすすめ
仏教の本当の教えとは―どの仏教解釈が正しいか
釈迦は人間ではない―宇宙仏と分身仏
宗教の恐ろしさ―仏教原理主義のすすめ
いのちはなぜ尊いか―仏教の人間観・生命観
いのちは誰のものか―現代医学の誤りについて
死をどう考えるか―いのちの布施
浄土とは何か―仏教の死後の世界観
業とは何か―共業と不共業
仏教の見方革命―大乗仏教の根本
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
すうさん
1
ひろさちや氏の本はたくさん読んできた。常に分かり易く仏教の神髄を解説してくれてきた。しかし本書はとても誠実にまた真正面から宗教学者の立場で仏教を説明していて深く学ぶことが出来きた。仏教とは道徳でなく宗教であるからこそ「彼岸の倫理」として、世間である「此岸」の考え方とは全く違うことを知らねばならない。そのうえで仏教徒ならば仏の物差しを身に着けるべきだという。また「死」とは「いのちの布施」であることも説明し、まさに宗教として仏教をきちんと厳しく説明してくれた。私は仏教に向いてきちんと座りなおした気分になった。2016/12/02
ゴー
0
新たな視座をもらった。 「いのちはなぜ尊いか」では、超越した存在を置くことの意味(メリット)を、ストンと腹落ちさせてもらった。 宗教、というと忌避されることが多いが、「なぜ生きるのか」をずっと考えてきた集合知として、示唆に富んでおり、視座を上げてくれる教えであると、改めて感じさえてもらった。 ありがとうございました。2024/01/04