内容説明
養老「ヒト学」の新展開。脳の言い分。
目次
1 臨床宗教(宗教体験と脳;「鰯の頭」と合理性;宗教の進化論)
2 「死」の解剖学(死ぬという瞬間はない;脳の死とはどういう現象か;臨死体験の解剖学;墓とはなにか)
3 霊魂の解剖学(現代の魑魅魍魎;霊魂の「根性」;心身論とニューサイエンス)
4 臨床仏教(経典の解剖学;浄土の見方;ハイテクが変えた人間;空間の旅・時間の旅)
5 隠された身体(禅の身体論;身体という禁忌;現代修行論;感動するのは「心」か「脳」か;目の作家・耳の作家―三島由紀夫と宮沢賢治)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しんこい
7
仏教も作者の手にかかると一刀両断というべきか。それにしてもコンピュータに関する考察が鋭くて、AIが経路不明ながらも答えを出すように見える現代を予見するかのようだ2019/11/03
nizimasu
3
身体論については、内田樹先生や三木成夫先生の真骨頂だが、むしろ簡単に説明しているのが養老先生の本かなあと思いつつ読み進む。90年代前半だからちょうど唯脳論と相前後する脳化が実現したのが、都市そのものである。その社会では、予期しないことや突発事態は排除され、予測可能性が強い時間の中で、拘束されていくというあたりの説明にはうなること多し。また珍しくオカルトについても脳の現象や、意識が低下した状態とすることで、可能性は認めつつも存在の評価についてはあまりしないというスタンスは今も変わらない。2014/02/22
kimyouna8
1
難解なところも多かったけど、読み進めました。2023/08/01
ニョンブーチョッパー
0
○2009/08/07
depo
0
図書館リサイクル本。2023/02/02