目次
第1部 凝然の教学とその周辺(凝然の生涯と学問;凝然の華厳学と律宗;「初発心時便成正覚」の思想史的考察―凝然の解釈の位置づけをめざして;凝然と均如の『五教章』註釈の比較;明恵と凝然―思想体系比較のための試論;鎌倉時代における三論宗の位置―凝然の三論宗理解を通じて;伝凝然撰『往生註論議』について―付『往生論註義』翻刻;凝然の聖徳太子信仰と三経義疏研究;凝然撰『円照上人行状』に見られる真言宗僧円照;中世東大寺律儀復興史小考―戒檀院と別所系律院)
第2部 唐招提寺・東大寺戒壇院における教学・儀礼の展開(禅爾の宗教活動について―戒壇院流「教団」形成の課題;戒壇院およびその関連寺院における談義の様相;「華厳の果分」と「密蔵の本分」―中世日本諸師の「果分不可説」解釈をめぐって;東大寺戒壇院における華厳談義の形成―盛誉『華厳手鏡』の成立とその周辺;唐招提寺蔵『南山北義見聞私記』をめぐる諸問題―附・翻刻)