内容説明
東洋独自の合理思想を鮮かに解明し、国際的にも広く影響を与えた名著に、「楕円思考」を論じた書き下しを増補。欧米の自我中心的合理主義を乗り超える可能性を示唆する。
目次
東洋思想と論理
第1部 悟りへの論理―インドの論理思想(初期仏教の合理精神;古因明の論理;新因明の論理;インドの弁証法)
第2部 中国仏教の論理思想(現実の肯定;全体主義の真理観;多様性の統一)
第3部 合理と非合理―古代中国思想の論理(不合理の完全排除;合理精神の結晶と矛盾の発見;形式論理学の完結;調和への弁証法;東洋の自然と人間)
著者等紹介
末木剛博[スエキタケヒロ]
大正10年(1921)山梨県甲府市生まれ。昭和20年東京帝国大学文学部哲学科卒業。東京帝国大学副手、電気通信大学助教授、東京大学教養学部助教授、同教授、東洋大学文学部教授を経て、現在、東京大学名誉教授。論理学・分析哲学・比較思想を中心に研究を進め、東洋の精神を生かした新しい合理主義の確立を目指す。なお本書の初版「東洋の合理思想」(’70年)は中国語、韓国語などにも翻訳されて、国際的にも広く影響を与えた。主著に「記号論理学」(’62年)「論理学概論」(’69年)「ヴィトゲンシュタイン論理哲学論考の研究」全2巻(’76~77年)、「西田幾多郎」全4巻(’83~88年)、監訳に「論理の数学的分析」(’77年)「比較哲学」(’97年)他、論文多数
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