内容説明
宿業は哲学的に言えば現実存在の絶対の被限定性としての存在性のメタファーであり、倫理の範疇で言えば自己の責任性のメタファーであり、信心の範疇で表現すれば“罪”の懺悔と救済の感謝を内容とした感動のメタファーである。なお宿業の問題は広く社会的視野の中で考察していかなければならないのであるが、本巻後半には真宗社会論関係のものを配列したので、それらとの関連で読んでもらいたい。
目次
1 宿業の問題
2 善悪因果の問題
3 「是栴陀羅」の問題
4 差別表現の問題
5 社会変革の主体の問題
6 真宗社会論
7 初期論考
8 時代論
著者等紹介
西田真因[ニシダシンイン]
1936年9月富山県に生まれる。1962年3月早稲田大学第一文学部史学科卒業。1964年3月早稲田大学大学院修士過程退学。1967年3月大谷大学大学院修士過程修了。1973年3月大谷大学大学院博士過程退学。1974年4月大谷専修学院教員。1987年4月真宗大谷派教学研究所所員。1997年1月真宗大谷派教学研究所所長就任。2002年3月真宗大谷派教学研究所所長退任
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