内容説明
自己から世界へ。哲学者・久松真一が逝って17年、その思想と宗教は、どういまに受け継がれているのか。各ジャンルで活躍する門下生(FAS協会会員)を中心に宗教から科学、芸術まで新たな提言をまとめる。
目次
第1章 無相の自己(論理と自己について―ブールとラカン;死なないということ―生死の中にいてはわからない;西田幾多郎の宗教哲学―その基本的綱格について ほか)
第2章 全人類的立場(基本的公案と菩薩の第一誓願;久松博士のポストモダニスト構想への批判について;仏教の社会倫理を求めて ほか)
第3章 科学及び芸術(生命論におけるオートポイエシスと西田哲学;量子力学の論理と観察者の問題;書くということ―エリ・ヴィーゼルにおける言葉 ほか)
第4章 随想(「庭前栢樹子」をめぐって;師の問題について―究極の自己)