内容説明
歴史は、人が創る―。考古学と文献史学を統合した「古代学」を提唱した角田の博識と推理が冴え渡る、41篇の人物史。陰謀、秘策、栄華、悲劇。無名の女官や平凡な中級貴族、禁断の恋に身を焦がした皇女まで。平安朝を生きた人々の数奇な生涯を鮮やかに描き出し、歴史のなかの女性の役割に光を当てた歴史的名著。下巻は、紫式部の生涯や建礼門院の晩年を明らかにした論考など収載。『源氏物語』『平家物語』の舞台となった、平安後期の都人が哀歓とともによみがえる。
目次
太皇太后藤原穏子
菅原の君
道吉常の愁状
源久曾
右大将道綱の母
為光の娘たち
大春日兼平
紫式部
源典侍のことども
むまの中将
大輔の命婦
高階光子の悲願
為盛朝臣行状記
藤原行成の妻
中務典侍
二人の義経
建礼門院の晩年
著者等紹介
角田文衞[ツノダブンエイ]
1913‐2008年。歴史学者。京都帝国大学文学部史学科卒。考古学と文献史学を統合した古代学を提唱。その考察はアジア、ヨーロッパにも及ぶ。大阪市立大学教授、平安博物館館長兼教授、古代学研究所所長兼教授、古代学協会理事長を歴任。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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