内容説明
“文字”よりも“声”を優先する宣長の学問の分析から、「認知的能力」よりも「社会情動的能力」の育成という、いま求められている教育現場の課題への手がかりを考察する。本居宣長(1730‐1801)の思想を、他者とつながる和歌という「メディア」の視点から丁寧に読み解き、そこから得られた「方法」を現代の幼児教育・道徳教育にいかに応用していくか、ということを探究した画期的試み。
目次
1 宣長のメディアとしての和歌(宣長の教養形成と京都;「もののあはれ」と和歌;宣長の『古事記』研究と鈴屋における教育実践;メディアとしての和歌)
2 方法としての宣長(宣長思想を読み直す―社会情動的能力に注目して;幼児教育における伝承言葉遊び;道徳教育を宣長の共感の倫理から考える)
著者等紹介
榎本恵理[エノモトエリ]
神奈川県生まれ。同志社大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(教育学)。現在、びわこ学院大学短期大学部ライフデザイン学科教授。専攻―日本教育史、幼児教育、日本思想史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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