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出版社内容情報
八代将軍吉宗の世、思想界に現れた二つの新興勢力・徂徠学と国学。当時の主流たる朱子学を否定した両「古学派」の進展を考察する。八代将軍吉宗が導いた享保期の社会変化により、思想界に二つの新興勢力が現れた。徂徠学と国学である。ともに「古学派」として括られる両派は発想・方法論において双子のように似通っていた。当時の主流たる朱子学を否定、儒教の教書や日本の古典といった「古え(いにしえ)」に「道」を見い出す古学派が着目した人間の内面と外界との落差を「表現する人間」という像を基に考察する近世思想史論。
板東 洋介[バンドウ ヨウスケ]
著・文・その他
内容説明
江戸時代中期、古学派と呼ばれる二つの新興思想勢力が登場した―徂徠学と国学である。東アジアの標準思想であった朱子学は「理」による内面と外界の連続性を説いたが、有限な人間には複雑な現実を捉えきれないと見た古学派は、「古え」に依拠すべき「道」を見出し、内面と外界の間に位置する“表現”の場に人間存在の基底を模索していく。古学派の言語論や詩的表現の分析を中心に、近代知識人の宿痾となった思想的葛藤に目を配りつつ、古くて新しい人間像を探究する。
目次
第1章 経世論の外部(近世日本社会と職分論;徂徠学の登場;礼楽と経済;徂徠の経書観と人間観;超越と詩―『易経』と『詩経』;治者の自己;経世論の外部;国需論争の発端)
第2章 賀茂真淵の思想(「畸人」真淵;「わりなきねがひ」―『国歌八論』論争からの水脈;「直き」人々;更新された「雅び」;五十音の秩序;「直き」ものゝふの道;犬の群れと羊の群れ―共同体観の相違;文と武と―伝統への接続)
著者等紹介
板東洋介[バンドウヨウスケ]
昭和59年(1984)、兵庫県生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程単位取得満期退学。博士(文学)。日本学術振興会特別研究員等を経て、皇學館大学文学部准教授。専攻は日本倫理思想史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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